Barのナポリタン


こんな企画に少しだけ協力しました。
5月13日までです。

 スパゲッティ「ナポリタン」はイタリアには存在しない、日本独特の料理で
す。その起源、発祥については諸説ありますが、一般的には山下町の「ホ テル
ニューグランド」で、終戦後のアメリカ進駐軍の接収がきっかけで生まれたとさ
れる説がよく知られています。
 ホテルニューグランド4代目総料理長の高橋清一氏が、2005年に刊行された著
書『横浜流-すべてはここから始まった』(東京新聞出版局)で、 戦後ホテル
ニューグランドを宿舎として接収した進駐軍が、トマトケチャップとスパゲティ
を軍用食として持ち込み、茹でて塩胡椒で味付けしたスパゲ ティーに和えて食
べていたのを見て当時の総料理長の入江茂忠氏が、それでは味気ないと「苦心の
末、刻んだニンニクに玉ねぎや生トマト、トマトペー ストを入れ、風味豊かな
トマトソースを作り」「そして、ハム、玉ねぎ、ピーマン、マッシュルームを強
火でよく炒め、スパゲッティを加え、トマト ソースに合わせ、すり下ろしたパ
ルメザンチーズとパセリのみじん切りをたくさんふりかけた」料理を開発、「ホ
テルニューグランドで誕生したスパ ゲッティナポリタンは日本人の口に合って
またたく間に広まり」「しばらくすると、街の喫茶店で簡便なケチャップを使っ
たものが出されるようにな り」「それが日本中で流行」したと、また「ナポリ
タン」というネーミングに関しては「中世の頃、イタリアのナポリでスパゲッ
ティは、トマトから作 られたソースをパスタにかけ、路上の屋台で売られた貧
しい人々の料理でした。当ホテルではそれをヒントに『スパゲッティナポリタン
(ナポリ風)』 と名付けました。ちなみに、イタリアでもアメリカでも『スパ
ゲッティナポリタン』という言葉は存在しません」と、語っています。なんと、
発祥のナ ポリタンにはケチャップは使われていなかったのです。このナポリタ
ンは、今でも当時と変わらぬレシピでホテルニューグランドで味わうことができ
ま す。
 しかし、ここにはもう少し解説が必要。ニューグランドの開業時(昭和2年)
から総料理長を務め、数多くの名シェフを全国に輩出した初代総料理長 サ
リー・ワイル氏に登場願わねばなりません。ワイル氏から直接指導を受けた、
「ホテルオークラ」の初代総料理長・小野正吉氏は、かつてのインタ ビューで
「ダイニングルームの他にグリルルームをつくったワイル氏は、そこでコース料
理ではないアラカルトとしてスパゲッティナポリタンやドリア を出していた」
と、語っており、実際、戦前のメニューにも「Spaghetti Napolitaine」の文字
が見られる資料が残っています。また、ニューグランドの接収解除は昭和27年で
すが、戦前ニューグランドの近くにワイル氏 が経営していた「センターホテ
ル」のコックをつとめ、その後帝国ホテルに転じていた石橋豊吉氏は、昭和21年
に「米国風洋食」を掲げる「センター グリル」を野毛に開業し、トマトケ
チャップを使うナポリタンを提供しはじめたといいます・・・。
 まだまだ語り尽くせないナポリタン。発祥の謎についてはひとまずさておき、
その食文化としての定着と全国への普及の発信点が橫浜であることは間 違いな
いと思います。
 そしてBARの発祥も橫浜といわれています。そんな橫浜のBARにふさわしいBAR
メシといえば、やっぱりナポリタンではないでしょうか?実際 橫浜の老舗BARで
は、昔からBARメシとして自慢のナポリタンを出してくれるお店がいくつもあり
ます。日本ナポリタン学会では、洋食店や喫茶店 のみならず、「BARのナポリタ
ン」も、横浜特有の文化として発信していきたいと考えています。(学会認定品
の「ナポリタンあられ」も、洋酒のお つまみにピッタリ!)
 さて、今宵もナポリタンで腹ごしらえして、夜の橫浜をBARHOPPING!
 (日本ナポリタン学会)

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