日本ナポリタン学会磯子区認定店の「センターグリル洋光台店」が46年の歴史に幕を閉じました。
ますたマスターの鈴木勇シェフはこの2月で80歳。かねてから「80歳になったら引退」を決めていたそうで、「悔いはありません」と話しています。
鈴木さんは本家・野毛センターグリル在籍中に帝国ホテル・村上信夫氏から請われて1964年東京オリンピック選手村食堂で腕を振るいました。
センターグリルはホテルニューグランドの流れを汲みますが、鈴木さんは帝国ホテルの要素も併せ持つ貴重な人物なのです。
奥様とはセンターグリルでの職場結婚。中区曙町に存在したセンターグリルを経て、1974年に「センターグリル洋光台店」として独立を果たします。
以来半世紀近くにわたり、本家野毛とは一味違う、 洋光台という新興住宅地で ローカライズされたセンターグリルとして愛されてきました。
ナポリタンは、本家野毛のテイストを継承しながら一味違う仕上がり。なぜかライスを付けたくなる一品でした。
野毛は「レバーベーコン」ですが、洋光台は「レバカツ」。安くて栄養のある食材を美味しく仕上げるあたりに戦後昭和の洋食文化の思いを感じます。
鈴木さんは当初「80歳になったら引退」を公言していましたが、それが巡り巡って「80歳の誕生日である2月11日に閉店」という話になり、巷に出回ってしまいました。
美味しいナポリタンと、数々の思い出をありがとうございました!!